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会長日記

八木浜散策(1)ヨシ葺屋根住宅

大浜モデルの北隣集落の八木浜地区は、私のウォーキングコースの主要ルートです。以前にもこのブログで「十日ゑびすの八木浜神社」やその近辺の「芝桜」の風景を紹介したことがありました。他にもこの辺りには興味深いものがたくさんあります。

この集落内には昔ながらのヨシ葺屋根の住宅がまだ点在しています。先日、散策中に屋根の修理をされているところを発見、カメラを持っていなかったので、携帯(ガラケー)のカメラで撮影しました。

全面的な葺き替えではなくて、「差し萱?」ヨシを何本か束にして、差し込んでは修理しているようにも見えました。

そのお隣もヨシ葺の家だったように思いましたが、ちょうど解体中でした。

今から30数年前に亡父の生家(明治時代建造?)を改修するため、柱梁だけ残して解体するのを手伝いましたが、それもヨシ葺屋根だったので、全身はおろか鼻、耳の穴まで煤で真っ黒になってしまったのを思い出しました。当時は湖北地方の集落のあちこちにヨシ葺屋根の家がまだ残っていて、「差し萱」なんかをしていたり、トタンをヨシ葺の上にカバーリングしている工事を見る機会もありました。

昔の民家は囲炉裏やおくどさんの煙で屋根が燻製にされて、そのヨシ葺屋根の耐久性が高められたのです。だから古い家ほど何代、何十年もの煤で屋根裏は真っ黒だったのです。

ここからは、夏にカメラで撮った写真ですが、八木浜には国指定の重要文化財があるのです。

八木浜町自治会館

自治会館の向かい側に、ひときわ立派な入母屋造りのヨシ葺屋根の家があります。今から3年前に国の重要文化財(建造物)に指定された「中村家住宅」です。敷地は約2000坪もあり、その中に主屋、土蔵、馬屋と表門があります。敷地の南半分は広い畑になっていますが、かつては「馬かけ場」と呼ばれ、馬の調教場として使われていたらしいです。建築年代を示す史料はないそうですが、この家は宝暦14年(1764年)彦根藩の代官になった中村家の建物で江戸時代後期の建築と推定されるそうです。

立派な表門の柱には、「登録有形文化財」の看板がかかっています。その後、国の重要文化財に指定されました。

これまた、歴史を感じさせる石垣が西面にあります。

主屋の北西側(左側)にあるのが馬屋です。かつては四周をほぼ囲っていた水路があったようですが、今は北側に琵琶湖に繋がる細い水路があります。昔はもっと広かったのではないかと思いますが、屋敷から水路に降りる石段が残っています。

江戸時代後期の湖北地域の代官を務めた上層農家の住宅建築を伝える遺構が、こんなに良好な状態で残されているのは、大変貴重だと思います。

まだ他に、八木浜には面白いものがあるので第2弾で紹介したいと思います。

追伸

昨日10月2日PM7時から、「滋賀の地酒で一斉乾杯」というイベントがあり、「家飲み」の私も酒屋さんで県内33の蔵元の酒をブレンドしたこのプロジェクト乾杯用限定酒を家内に買ってきてもらい、オンラインで参加しました。

仕掛け人代表の滋賀県酒造組合会長の喜多良道さん(東近江市の銘酒喜楽長)とは、30年以上前からの知り合いです。

社長