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会長日記

国友一貫斎企画展🏯

国友一貫斎(1778~1840)は、近江国坂田郡国友村(長浜市国友町)で戦国時代以来続く、伝統的な国友鉄砲鍛冶師の家に生まれました。家業の鉄砲製作にとどまらず、様々な発明・考案をした発明家、科学者としても活躍した人です。「江戸時代の日本のエジソン」とも呼ばれます。

ちなみに我が家系とはつながっておりませんが、同じ金属を扱うモノづくりの大先輩、郷土の誇る偉人として心から尊敬しています。

昨年11月、関係資料953点が国の重要文化財に指定されることになり、それを記念して企画展「国友一貫斎ー発明とその夢ー」が長浜城歴史博物館で開催されています。

今回は約120点が展示されています
久しぶりに長浜城に来ました

この建物が市民の寄付をきっかけに完成したのが昭和58年、オープン記念に1週間にわたりイベントが繰り広げられ、まだ20代だった私も、仕事ほったらかしで豊公園に泊まり込み、運営に携わりました。その後このオープンイベントは「出世まつり」として「黒壁」などにつながる全国的に有名な長浜のまちづくり運動のスタートとなりました。

国友鉄砲ミュージアム

一貫斎の生まれた国友町には、「国友鉄砲ミュージアム」という民間運営の火縄銃専門の資料館があります。昭和62年にできたこの建物は、弊社が長浜市より発注を受け施工しました。当時制定されていた「麗しの滋賀建築賞」を受賞した建築物です。

地元の画家、山縣岐鳳の作
有名な肖像です

一貫斎唯一の肖像とされる「夢鷹図」は、一貫斎が掛け軸を広げ、その視線の先に掛け軸から飛び立った鷹が描かれるという、一貫斎が夢に見た光景といいます。

一貫斎は、30代後半から約6年間江戸に滞在し、そのとき知識人や海外の先端技術に出会い、研究や発明に大きな影響を得ました。日本初の反射望遠鏡の発明、気砲(空気銃)、アーチェリーのような弩弓、照明器具の玉燈、万年筆などを考案しました。

現存する反射望遠鏡4台のうち3台
月のクレーターを観測
おしりから墨を入れる万年懐中筆
阿鼻機流大鳥秘術図

何より興味深かったのは、鳥を模した飛行機の図面や材料図で、一貫斎は本気で空を飛ぶ飛行機を製作しようとしていたことがわかります。

10分の1で作った模型

現在放映中のNHK朝ドラ「舞い上がれ!」で主人公のお父さんが、紹介した「国友一貫斎が遺したもの」の本も展示されていました。

ドラマに一貫斎の名前が出てきてびっくり

展示を十分堪能した後、天守閣最上階の展望台へ上り、現代の秀吉公気分で景色を眺めました。

東側には伊吹の霊峰
北側には遠景に竹生島
西側にはきらめく琵琶の湖

我が郷土には、すばらしいモノづくりの先人がいたのです。

社長