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会長日記

CORONA・・コロナ

この一年「コロナ」という言葉を見たり、聞いたりしなかった日は一日もなかったと思います。

太陽のコロナ

「コロナ」というのはラテン語で太陽の外層のもっとも外側のガス層のことをいい、「コロナウイルス」を顕微鏡で見ると膜で覆われた表面に突起のような様なものが出ていて、その突起が王冠(ギリシャ語でコロナ)や太陽の光冠(コロナ)のように見えることから「コロナウイルス」という名前が付いたそうです。

昨年ネットニュースで、青森県の小学生「光冠(ころな)」君やオーストラリアの8歳の少年「コロナ」君が自分の名前で心を痛めていたり、いじめられたりということを聞いたりしました。コロナという響きや文字はとてもきれいで、こんなニュースを聞くと「気にしないで元気を出して」と応援したくなりました。

私たちの世代で、かっこいい自動車があこがれだった昭和40年代、トヨペット・コロナはダットサン・ブルーバードと熾烈な販売競争をしていました。そんな時、トヨタは国内初のピラーレス・ハードトップのコロナマークⅡを発売し、当時の若者たちや少年たちに絶大な人気を博しました。車名の由来は太陽冠から、明るく親しみの持てるファミリーカーを目指して名付けられたそうです。

メキシコにコロナビールという爽やかさを売りにしたビールがあります。昨年4月には隣国アメリカ人の38%が飲みたくないと言ったため一時生産中止になってしまったらしいですが、今は、Amazonでも売っています。

国友工業エコライフ事業部では、石油ストーブの販売やメンテナンスをしていますが、新潟県三条市の老舗メーカ「コロナ」も取り扱いの会社の一つです。コロナ社の創業者が、学生時代実験中に見たコロナ放電の発光色と石油コンロの研究中に暗がりで見つめたコンロの青い炎が似ていて、これに太陽の周囲に現れるコロナのイメージを重ね合わせて1935年にブランド名「コロナ」を商標登録したそうです。

コロナ関連の本は山ほど出版されていますが、私が読んでおもしろかったのは、全く傾向の違うこの2冊。

それとは別に、以前買っていた40年前の「病いと人間の文化史」立川昭二著を読み直して驚いた。この著者は科学史、疾病史の先生だが古代「ローマの道」は「マラリアの道」、そして「シルクロード」は「痘瘡の道」、「ペストの道」であり世界の歴史は、「世界的流行(パンデミー)」の繰り返しだと述べている。そして、今を予言するかのような一節を発見して、びっくりしたのです。

『わたしたち文明人は、疫病の時代は去ったと信じ、それは遠い後進地域の話題でしかないと思い込んでいる。しかし、その遠い疫病の原発地から保菌者が潜伏期のうちに国内に入り込んでくるジェット機時代、文明人もじつは疫病との突発的接触の恐怖にさらされている。そして、文明人を疫病と異常接近(ニアミス)させているのは、もっとも文明化された航空機関、つまり「空の道」なのである。』

まるで、今の航空会社の苦境、世界の鎖国状態を予告しているかのようです。

「コロナ」と聞いても、人々が憂鬱にならない社会が早く戻ってくるように祈ります。

社長