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会長日記

伊根の舟屋

久しぶりに京都の丹後地方に行ってきました。琵琶湖のそばに暮らして、毎日そのきれいな湖岸風景は見ているのですが、「海」というのはまた違った魅力があり、青春ドラマではないですが、ときどき無性に行ってみたくなります。

「伊根の舟屋」の集落には以前、車で行ったことがあり、そのときは海岸沿いを走りながら通り抜けました。今回は遊覧船に乗り込み、伊根湾を周遊してその風情を楽しみました。

国慶節の大型連休とかで、中国の人たちは民族大移動を全世界的にしていて、こんな田舎の観光地にも大挙して来られています。遊覧船の乗客の8割が中国人、1割が西洋人、残り1割が日本人といったところでした。

乗船時間は約25分、天気に恵まれ快適な船旅でした。

伊根湾には周囲5キロにわたって230軒あまりの「舟屋」が立ち並び、国の「重要伝統的建造物群保存地区」にも選定されています。

舟屋とは、もともと船を海から引き上げて、風雨や虫から守るために建てられた施設。昔は漁で木造船を使用していたため、それを乾かす必要があったのです。船を収納する1階に対して、2階はかつて網の干し場や漁具置き場として使われていました。2階のつくりも今のようなしっかりしたものではなく、板を渡しただけの簡単な構造のものだったようです。

一般的に舟屋に住んでいる家庭はそれほど多くないようで、道一本挟んだところに主家(母屋)という生活拠点となる家を別に持っていることが多いそうです。

遊覧船の周りには無数のカモメが飛んでいます。何をしているかというと乗客がくれるエサを狙っているのです。

船に乗り込む前に乗船場には、「かっぱえびせん」が一袋100円で売っています。これがカモメのエサなのです。

海へ投げ込むとあっという間に採りに来るし、空中に投げ上げると実にうまくキャッチします。慣れているのか、エサがなくなる帰り際にはどこかへ行ってしまいました。こんなものが栄養になるのかなと思っていました。

中国の観光客の方々はエサやりに夢中で景色はほとんど見ておられないようでした。

天橋立の見えるレストランで昼食をとりました。

帰りには宮津市内にある「旧三上家住宅」という江戸時代中期の商家を見学しました。

近世には酒造業、廻船業、糸問屋等を営んでいた豪商の家で、重要文化財に指定されています。

これは主屋で、別棟で接客空間もあり、酒造蔵や釜場もよく残されています。

庭もよく整備されており、池にはイシガメもいました。

お隣の京都でも、まだ知らないところがたくさんあるのです。

会長